最近はブログ更新を怠けていたのですが、ちょっと前にトリュフの食べ比べをして来たので備忘録兼ねて書きたいと思います。
そもそもトリュフとは
キノコじゃん?って思ったけどちゃんと分かっていなかったので、いまさらながらwikiで確認してみました。
要点だけかいつまんで引用すると下記のような感じだそう。
- 地下に生息する子嚢菌の子実体のことで、主にセイヨウショウロ属の多くの種のうちの1つ
- 少なくとも初期には地下(深さはおおむね5-40センチメートル程度)に形成されるが、成熟するとしばしば地上に現れる。
- 大まかには黒トリュフと白トリュフに分けられる。特にフランス産のペリゴール・トリュフ(黒トリュフ)とイタリア産の白トリュフが珍重される
- 中国産のイボセイヨウショウロは、黒トリュフや白トリュフの廉価な代用品として大量に輸出されている。
- 『南仏プロヴァンスの昼下がり』などで知られる作家のピーター・メイルが、トリュフの話題を南仏プロヴァンスを舞台にしたエッセイの中心にすえて、日本でも広く一般にその味覚が話題になるようになった。
- 採集には豚や犬の嗅覚を利用する手法がとられる。豚を用いてトリュフを探す場合は雌を用いる。これは、トリュフの香りが雄豚のフェロモンに似ているため、雌の豚が反応するためである。
調理前の香りを嗅ぐ
当日はまず刻んだりスライスする前の丸々1個の香りを楽しみました。
いままでも黒トリュフと白トリュフはいろんなお料理で食べたことがあるけれど、それぞれの特徴を比較をするのであればこういうチャンスがもってこいです。
今回は黒トリュフと白トリュフと、とっても希少であまり国内では知られていないハニートリュフの3種類を堪能して来ました。(国産トリュフも食べてみたかったな)
まずはお馴染みの黒トリュフから
今回試した中では一番ベーシックな黒トリュフから。
顔を近づけて香りを吸い込みます。ふんわりと香りがしてきます。ふんわりの後から王道の“THE トリュフ”な感じの香り。
顔を近づけて嗅ぐので、局所的な心地よい濃さです。
お次は白トリュフ
さきほどの黒トリュフがお皿にちょこんと置かれていたのに対し、白トリュフは蓋つきの容器に入っていました。
容器の蓋を開けると、顔を近づける必要もないくらいの芳しい香り。付近の空間に広がるような強い香りで、もったりと濃くて重い感じでした。
さらに、手であおいで嗅ぐといっそうその強さが感じられます。しかし、(私が苦手な)市販の白トリュフ塩やオイルのようなねちっこいくどい香りではなかったです。
形は写真の通り、黒トリュフと比べると少し不規則な形でした。(これは物によるのかな??)
はじめましてのハニートリュフ
今回初めてその存在を知った「ハニートリュフ」です。
どんな香りだろうと思っていたけど、見た目からして全然違いました。つるっとした表面で、新種のマッシュルームのような感じ。
こちらの香りは、丸ごとだと甘い香りの中にやや酸味があるような気もします。(後ほど書きますが、実際に食べるとさらに印象が変わりました)
メモによると、ハンガリー産とのこと。
お待ちかねの実食タイム
まずは前菜盛り合わせ
黒トリュフずくしの一皿。
サラミとかキッシュとか和え物とか。手前にあるのは、黒トリュフをイメージしたお料理で、中にも黒トリュフが入っていた気がします(うろ覚え…)
黒トリュフは香りが局所的なのだけど、一番わたしは好きです。今回気が付いた点としては、サラミの味がお口のなかで濃厚に感じられるということ。
ちなみに、黒トリュフの旬は1月らしいです。とても美味しい一皿でした。
初めてのダチョウの砂肝と生ハム
次にでてきたのは、ダチョウの砂肝と生ハムでした。
これはトリュフ入っていないのだけど、どちらも初めて食べる部位だったのでワクワクしました。あと3皿食べたい。
トリュフは卵と合うと再確認
もうこの辺りから、ワインが進んじゃって料理のメモしていないのだけど…
卵風味のパスタの上に白トリュフのスライス!
運ばれて来た瞬間から「こりゃ、間違いなく美味しいやつだ!」と思いましたね。
もちろんとても美味しかったのだけど、料理することで食前に嗅いだ白トリュフの香りから進化して、鼻腔をくすぐる系の心地よい香りになっていました。
トリュフは卵料理と非常に合うというのが私の持論なので、幸せな一品でした。
毎日食べられるショートパスタ
さらに、ショートパスタ。
ほんとメモしていなくて申し訳ないの極みですが、確か…ダチョウ肉を使ったラグー系でした。
もっと食べたいリゾット
パスタも2皿でてきたし、そろそろメイン料理だろうとおもっていたら、リゾット出て来ました。
上にかかっているスライスされたトリュフの断面がとても綺麗だったので、ドアップで撮影しました。どうですか、この霜降り具合(例えが合っていない気もする)
やっぱり黒トリュフ好きだな〜。
そろそろジビエ熱が
メインはダチョウのお肉でした。結構レアな感じだったのでナイフとフォークで切るのに手間取りました。
特にクセも強くないうえに、低カロリー・高タンパクなので私はダチョウ肉大好きです。もっと国内でダチョウ肉とかカンガルー肉流行らないかな。
お気付きかと思いますが、ここまでのお料理でハニートリュフは出てきませんでしたね。最後のデザートでやっと出てきました。
ハニートリュフはデザートで
どんな感じで出てくるのだろうとおもっていたら、アイスの上に薄くスライスされていました。(希少といわれるトリュフの中でもさらに希少なハニートリュフだから当たり前ですよね)
食べることに関してだけは好奇心が強い私ですので、食べる前に器ごと香りを嗅いで見ました。器の中に甘く広がる香りです。
そしてまずは、スライスされた1枚だけ食べて見ます。
丸ごと1個の香りではかすかに甘いという印象でしたが、食べてみるとハニートーストにも似たお菓子のような香りで、どことなく甘いけど知らないフルーツのような甘い味。
アイスと一緒に食べると、アイスのしゃりしゃり感がココナッツのそれに近いような感じもしてきました。
トリュフってそれ自体の味はしなくて、香りを楽しむものというかお料理の風味を膨らませるものだけど、このハニートリュフだけは味がするのです。
美味しい!という感じよりは、初めて食べる独特な食材なこともあり、点と点がつながらずまだ方向性がつかめていない感想となりました。
もっと食べて、線になるまでわからないけど世の中にはいろんな食べ物があるなーと感じる一皿になりました。
あとがき
という感じで、トリュフ3種類の食べ比べでした。個人的にはやはり黒トリュフが一番好きだなと再確認。
普段知っている食べ物でも、同じタイミングで食べ比べないときちんと認識・比較ができないと会話していたのがきっかけで今回の食べ比べすることになりました。
わかりやすく言うと、居酒屋産の日本酒飲み比べセットみたいな感じでやっぱりその中で自分の好みとかっていうのはいっきにやらないとわからないんだよなーと。
料理人していた時に、一部分だけ切り取った海老の種類をどれか当てるみたいなことやってたの思い出したり。
またこういう食べ比べしたいな。